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省エネ基準の断熱材とは?地域別の必要厚さについてもご紹介
こんにちは!
北国の暮らしをエネルギーでサポートする北ガスのTagTagです!
地球温暖化を防ぐため、二酸化炭素排出量の削減は地球規模での課題。
日本でもエネルギー消費量を減らし二酸化炭素排出量を削減するため、省エネ施策のひとつとして省エネ住宅が推進されています。
省エネ住宅のポイントのひとつは断熱です!
今回は住宅の断熱性能と切り離せない断熱材のお話。
省エネ基準の解説もふまえながら、省エネ基準に照らした断熱材についてご紹介します。
省エネ基準とは?断熱材の省エネ基準について
「エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)」により、住宅の建築主に対して、一定の基準以上の省エネルギー性能の実現に対する努力義務を課しているのが「住宅の省エネルギー基準」です。
地球温暖化防止や資源の保全を背景に、省エネルギー住宅が推進されています。
断熱性や遮熱性の高い省エネルギー住宅は、住宅での冷暖房利用によるエネルギー消費を抑えながらも快適に暮らせる住宅です。
省エネルギー住宅の建築は「住宅の省エネルギー基準(省エネ基準)」が元となります。
【住宅の省エネ基準】
住宅や建築物の省エネルギー性能を測るための基準です。
昭和55年に初めて制定され、その後平成4年、平成11年、平成25年、平成28年と段階的に強化・改正されてきました。
平成25年の改正ではそれまでの壁、窓、屋根といった建物自体の断熱性能や遮熱性能に対する基準に加え、設備や建物そのものの省エネ性を評価する「一次エネルギー消費量基準」が加えられました。
空調や換気設備、冷暖房機器、照明設備などによるエネルギー消費量が基準になります。
平成29年には25年改正基準を踏襲した上で、新たな「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)」へ移行となりました(平成28年省エネ基準)。
建物の外側の断熱性や遮熱性については「外皮性能基準」が元となります。
断熱材の種類や厚さ、窓やドアなどの開口部の資材や大きさ、設計など、資材や設計といった建築手法によって省エネを目指すものです。
外皮の断熱性能を判断する基準は下記の3つです。
・熱貫流率:窓や壁を通りぬけて室外から室内へ伝わる熱量を表す数値。
・熱抵抗:熱の伝わりやすさ。
・夏期日射侵入率:窓ガラスなどから室内へ流入する日射熱の割合。
断熱材や建具、窓やドアなどの開口部の素材や工法などで、これらの数値をクリアすることを求められます。
新省エネ基準の断熱地域区分、地域区分別に必要な断熱材の厚さとは?
寒い地方と暖かい地方では、求められる断熱性能等が異なります。
省エネ基準では、寒い地方から暖かい地方まで全国を現在8つの地域に分類し、各地域で必要な断熱性能を定めています。
省エネ住宅で重要となる断熱性能。
外気温から受ける影響を少なくし、快適な室温を保つためにも必要です。
日本は縦に長い国で地域によって気候が違いますので、求められる断熱性も地域ごとに異なります。
新省エネ基準では日本の地域を8つのエリアに分け、必要な断熱性能をエリアごとに定めています。
地域ごとに必要な断熱材の厚さについて目安をご紹介します。
【地域区分】
1:北海道東北部
2:北海道南西部
3:青森県、岩手県、秋田県
4:宮城県、山形県、福島県、栃木県、新潟県、長野県
5、6:茨城県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、富山県、石川県、福井県、山梨県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県
7:宮崎県、鹿児島県
8:沖縄県
※断熱性の種類や工法などによっても必要な厚さは異なります。
表にある2つの断熱工法は、それぞれ以下の内容となります。
■充填断熱工法
柱や壁の中に断熱材を吹き込む工法。
■外張り断熱工法
板状に成形した断熱材を建物構造の外側に貼り付ける工法。
省エネルギー住宅建設のために用いる、省エネ基準を満たす断熱材は下記のような種類が該当します。
主な断熱材の種類
無機繊維系断熱材
柔軟性に優れており充填断熱工法でよく使用されます。
・グラスウール
・ロックウール
木質繊維系断熱材
古紙を再利用したセルローズファイバーが代表的。
・セルローズファイバー
・インシュレーションボード
発泡プラスチック系断熱材
軽さと硬さがあり、外張り工法でよく使用されます。
・ビーズ法ポリスチレンフォーム
・押出法ポリスチレンフォーム
・硬質ウレタンフォーム
・ポリエチレンフォーム
・フェノールフォーム
省エネ住宅に重要な断熱材。地域によって省エネ基準も異なる
地球温暖化を防止するため、消費エネルギーが少ない省エネ住宅が推進されています。
省エネ住宅建設のもととなるのは、住宅の省エネ基準。
時代に合わせて定期的に改正・強化されており、省エネ性能の高い住宅を増やして持続可能な社会を目指しています。
・省エネ基準とは建物や住宅の省エネルギー性能を測るための基準です。断熱材や開口部の設計などによる建物外側の断熱性能による基準と空調や暖房設備などによるエネルギー消費量による基準から判断されます。
・断熱材の種類や工法によって得られる断熱性能はさまざま。地域によって気候が異なるので、省エネ基準で必要とされる断熱性能もエリアごとに異なります。