自治体の取組　～札幌市エネルギービジョン～

こんにちは！

北国の暮らしをエネルギーでサポートする北ガスのTagTagです！

現在、国だけでなく、都道府県や市町村単位でもエネルギー削減に向けた目標を掲げ、自治体全体で目標達成に向けた取り組みを進めています。

札幌市においても「札幌市エネルギービジョン」を策定しており、一般家庭向けにもわかりやすいパンフレットが配布されています。

今回はその一部をご紹介いたします。

札幌市のエネルギー消費について

札幌市エネルギービジョンでは、平成23年3月11日に発生した東日本大震災やそれに伴う福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、積雪寒冷地である札幌における今後のエネルギー施策の中長期的な指針を定めています。

エネルギービジョンは、市民、事業者、札幌市が一体となって省エネルギーの推進、再生可能エネルギー及び分散電源の導入を進め、「低炭素社会」「脱原発依存社会」の実現を目指すものです。

計画期間は、平成26年度から平成34年度までの9年間となっています。

札幌市内には大きな工場が少ないことから、消費されるエネルギーの4割近くは、家庭で消費されます。さらに家庭のエネルギー消費量は、増加傾向にあります。

住宅の暖房エネルギー消費量は本州の他都市と比べて約5倍と大変大きくなっています。また、全体の電力消費量の9割が民生家庭、民生業務部門による消費となっており、住宅では照明と冷蔵庫の消費割合が多いと言われています。

このような現状から、家庭や事務所などにおける熱と電力消費量の削減を重点的に進める、としています。

具体的な目標は？

エネルギービジョンでは、平成22年度と平成34年度を比較した「熱利用エネルギー」と「電力」の消費量目標値を設定し、市民とともに取り組みを進めています。

これまでエコライフのすすめで紹介してきた省エネのコツ等、参考になりそうな記事をリンクに設定しています。ぜひご参考ください！

Down↓　熱利用15%

・住宅の断熱性能向上

・給湯、暖房機器の高効率化

・暖房温度の設定を下げる

Down↓　電力消費量10%

・LED照明への交換

・省エネ家電への交換

・こまめな消灯や省エネモード選択　・・・　冷蔵庫　パソコン　掃除機　テレビ　洗濯機　その他

Up↑　再生可能エネルギー発電量4倍、　太陽光発電は戸建住宅の25%に設置

将来のため、エネルギーを石油などの「化石燃料」から太陽光などの「再生可能エネルギー」へ切り替えていくことが重要です。

Up↑　分散電(コージェネレーション)発電量2.3倍、　家庭用コージェネレーションを戸建住宅の10%に設置

札幌市内ではコージェネレーションを導入する企業や家庭が増えています。コージェネレーションは都市ガスなどから熱と電気を創ることができ、エネルギーを無駄なく使うことができます。

当社のエネファームやコレモは都市ガスから電気と熱を作り出すコージェネレーションシステムです。

これらの仕組みや商品については、後日エコライフのすすめの中でもご紹介させていただきます！

札幌市のホームページからは札幌市エネルギービジョンの本書や、家庭向けの実践ガイドを読むことができます。　⇒　札幌市エネルギービジョン

また、経過として平成27年度の実績が確認できます。

●熱利用エネルギー使用量

熱利用エネルギーは、消費量を年平均1％以上削減し、平成34年度までに平成22年度比で15％削減することを目標としています。

平成27年度の熱利用エネルギー消費量は、基準年度の平成22年度比で2.3％減となりました。

●電力

電力は、平成22年度の札幌市内電源内訳における原子力発電相当分の約50％を、平成34年度までに省エネルギー、再生可能エネルギー、分散電源（コージェネレーションシステム・燃料電池など）で転換することを目指しています。

平成27年度のエネルギー転換量は、平成22年度の原子力発電相当分の23.1％を転換しました。

電力消費量の削減が大きく進んだのは、東日本大震災や泊原子力発電所の停止による電力需給のひっ迫をきっかけに、市民・事業者の省エネ・節電に対する意識が高まり、取組を積み重ねてきた成果だと考えられます。

実際に数値で効果がわかるのはうれしいことですし、達成感を感じることができますよね。

震災から時間がたち、当時の大変さが薄れてきてしまった方もいらっしゃるかもしれませんが、目標達成に向けて、これからも力を合わせて頑張りましょう！

【参考】札幌市エネルギービジョン