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サステナブルファッションとは?誕生の背景や実践方法も紹介
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2019年のG7サミット(主要7カ国首脳会議)で、ファッション業界における環境負担軽減を目的に「ファッション協定」が結ばれました。
シャネルやナイキなどのグローバルな企業も参加したことで、より注目を集めているサステナブルファッション。
アパレル業界では、サステナブルな取り組みが求められ、さまざまな取り組みをしています。
そこで今回は、サステナブルファッションについての解説です。
サステナブルファッションの誕生の背景や、取り組む理由、具体的な実践方法までご紹介していきます!
サステナブルファッションとは?
サステナブルファッション:
衣服の生産から着用、廃棄に至るプロセスにおいて将来にわたり持続可能であることを目指し、生態系を含む地球環境や関わる人・社会に配慮した取り組みのことをいいます。
(環境省ホームページ 「SUSTAINABLE FASHION」より)
ファッション産業では、衣類の製造にかかるエネルギーや、製品ライフサイクルの短さ、環境負荷の大きさが問題となっています。
こういった問題を解決しようと、ファッション業界におけるサステナブルな取り組みが注目されるようになり、生産から着用、廃棄までの環境負荷を考慮した取り組みが行われています。
ファッション業界におけるサステナブルファッションへの取り組みには、長く着られる丁寧な作りや、衣類のリペア事業、レンタルやサブスクリプション、リユース市場の活性化、オーガニックコットンなどのサステナブルな素材の使用、などがあります。
また、消費者側のサステナブルファッションとしては、古着の購入や、ゴミとして捨てずにリサイクルへ出す、サステナブルな素材が使われているものを選ぶことなどが、求められてきています。
サステナブルファッションを知ることで、私たちにもできることは色々ありますよ。
サステナブルファッションが必要とされる理由
アパレル産業では、衣類を作る工程で発生する汚染水や温室効果ガス、動物の毛皮の使用など、環境への配慮において問題視されている課題があります。
衣類の製造は、原材料の調達、紡績、染色、裁断縫製されたのちに、輸送されて日本で販売されます。
日本の小売市場で売られている衣料品の約98%が海外からの輸入品といわれており、ほとんどの衣服において、飛行機や船での燃料も必要となってきます。
原材料調達から、製造段階までに排出される環境負荷の年間総量は、CO2排出量が約90,000kt、水消費量が約83億㎥、端材等排出量が約45,000t。
これを1着あたりに換算すると、CO2排出量は約25.5kg、水消費量は約2,300Lで浴槽約11杯分、端材等排出量については、実際にはその多くがリサイクルされていますが、あえて換算すると約1.8億着分となります。
さらに、ここに化学物質による水質汚染が加わります。
私たちが手にする1着が、こんなにも大量のCO2や水などが使われているなんて、普段は想像もしないことかもしれません。
ですが、多くの資源を使う衣服が大量に生産されている今、環境負荷は大きな問題となっているんです。
また、購入された衣服は、手放す際にゴミとして廃棄されることも多く、こちらも見直すべき課題として取り上げられています。
可燃ゴミに出される衣服は、508,000tといわれており、その中で再資源化される衣服はわずか5%、残りの95%は焼却・埋め立て処理となります。
服を廃棄するだけでも環境負荷が生じており、現状を変えていく必要があります。
さらに、ファッション業界では労働問題や人権問題にも大きな課題があります。
安い洋服を製造するためには人件費を削減しなければならず、世界では劣悪な環境での労働や、長時間労働、児童労働、強制労働などが起こっています。
そのような環境で働く人々を減らすためにも、消費者が行動を起こすことが求められているのです。
サステナブルファッションの実践方法をチェック!
サステナブルファッションの実践方法の例をみてみましょう。
1着を長く着る
1着の服をできるだけ長く着ることで、環境負荷が減らせます。
長く着るために、お直しやリペアをするのもおすすめです。
リペアにはさまざまな方法があり、シミができてしまったところに刺繍をしたりワッペンをつけたりして、オリジナリティのある服によみがえらせることもできます。
破けたりほつれたりしていても、すぐに捨てずにお直しなどをして使い続けることが環境負荷を減らすことへつながりますよ。
シェアやレンタルを活用する
せっかく買った服でも「たった数回しか着なかった…」ということはありませんか?
新しいテイストの洋服など、まずは試してみたいというときにはシェアリングサービスやレンタルサービスを利用するのも良いでしょう。
失敗してあまり着ずに手放すということを防げますよ。
セレモニースーツやドレスなど、あまり着る機会がない洋服にもおすすめです。
古着やおさがりを利用する
フリマアプリや古着ショップなどで、服を服として再利用することは、環境負荷を減らすことへと繋がります。
おさがりも、1つの服をより長く着ることができるサステナブルな取り組みです。
特に、子どもの服は着られる期間が限られているので、おさがりを利用して1つの服を長く大切に着たいですね。
本当に必要か見極める
衝動買いをしたけれど「あまり着る機会がなかった…」という経験をしている人は少なくないでしょう。
時には「買わない」という選択肢も必要です。
服を買うときにはクローゼットを見直して必要な服を買うようにしましょう。
衝動買いをしてしまう人は、欲しいと思ったら1日おいてもう一度考えてみる、ネットショッピングはせずに実店舗で買うといった方法も有効ですよ。
長く着られる品質の服を選ぶ
ファストファッションの流行により、私たちの衣類の購入単価は年々下がっており、同時に着用期間も短くなっているといわれています。
しっかりした生地のものや、流行りに左右されない定番商品を選ぶことで、より長く着ることができますね。
素材の成り立ちを意識する
長く着られる品質を選ぶと同時に、その素材の成り立ちも意識してみましょう。
エコファーや、ペットボトルが原料の素材、オーガニックコットンの使用や、フェアトレードを実施している企業を選ぶなど、サステナブルな取り組みを行っているものを着用することも、私たちにできる取り組みの1つです。
サステナブルファッションに取り組む企業の服を選ぶ
素材や製造工程を環境負荷の少ないものにしたり、在庫が過剰にならないように受注生産や少数生産を行ったりしている企業を選ぶのも、消費者の私たちができる取り組みです。
古着回収に出す
アパレル企業では、古着回収を行っている企業もあります。
他にも自治体で古着を資源として回収しているところも多くあります。
なるべく、可燃ゴミとして捨てずに、リサイクルされるように手放す方法を選びましょう。
服の捨て方については「札幌市の服の捨て方は?リサイクルの方法も紹介」で詳しく解説をしていますので、ぜひあわせて読んでみてくださいね。
サステナブルファッションとは環境・社会・人に配慮した取り組みのこと
サステナブルファッションとは、環境やファッションに関わる人・社会への負荷軽減を目的に行われている、ファッション業界における持続可能な取り組みのことです。
生産から着用、廃棄までの環境負荷を考慮する取り組みのため、私たち消費者にもできることが多くあります。
・ファッション産業では、衣類の製造にかかるエネルギーや製品ライフサイクルの短さ、環境負荷の大きさ、劣悪な労働環境が問題となっており、環境負荷を減らすためにサステナブルファッションとして環境に配慮した取り組みが行われるようになりました。
ファッション企業におけるサステナブルファッションへの取り組みは、長く着られる丁寧な作り、衣類のリペア事業、レンタルやサブクスリプションサービス、リユース市場の活性化、サステナブルな素材の使用などがあります。
・サステナブルファッションが必要とされる理由として、具体的にはCO2排出量、水の消費量、端材等排出量が問題となっています。
さらに安い服が大量に生産されることで廃棄の量も増えてしまいます。
ゴミとして廃棄されることでさらに環境負荷が生じてしまうため、現状を変えていく必要があります。
・サステナブルファッションの実践方法として、1着の服を長く着ること、シェアやレンタルの活用、古着を購入する、本当に必要か見極める、長く着られる品質を選ぶ、素材の成り立ちを意識する、サステナブルな取り組みを行っている企業の服を選ぶ、古着回収に出す、などがあります。