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賞味期限と消費期限の違いをわかりやすく解説!注意点も
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食品を買う際にチェックしておきたい「賞味期限」と「消費期限」。
言葉は似ていますが、その意味は異なります。
今回は、賞味期限と消費期限について、それぞれどのような違いがあるのか詳しくご紹介します。
賞味期限と消費期限の違いを理解すれば、健康を守るだけでなくフードロスの削減にもつながりますよ!
賞味期限と消費期限の違いは?わかりやすく解説!
賞味期限・消費期限は「食品表示法」第四条の規定に基づく内閣府令「食品表示基準」で定義されています。
わかりやすく表現すると、賞味期限は「おいしく食べられる」期限、消費期限は「安全に食べられる」期限です。
加工食品はすべて、賞味期限または消費期限のいずれかを表示することが義務付けられています。
まずは賞味期限と消費期限の違いについて、それぞれ見ていきましょう。
賞味期限とは
賞味期限とは、「おいしく食べられる期限」のこと。
未開封の状態で、記載されている保存方法で保存した食品を、品質を損なうことなくおいしく食べられる期限です。
スナック菓子、缶詰、即席めん類、ハム・ソーセージ、乳製品など、比較的品質が劣化しにくい食品には賞味期限が記載されています。
通常は年月日が記載されていますが、製造日から賞味期限までの期間が3カ月以上ある食品は、年月のみの表示でも可能となっています。
賞味期限はおいしく食べられる期限なので、記載されている年月日を過ぎたからといって、ただちに食べられなくなるわけではありません。
賞味期限が過ぎた食品を食べる際は個人の判断になります。
異臭や変な味がしないかなど、安全を確認してから食べるようにしてくださいね。
消費期限とは
消費期限とは、「安全に食べられる期限」のこと。
未開封の状態で、記載されている保存方法で保存した食品に、腐敗や変敗(へんぱい:風味が悪くなること)などが起こることなく安全に食べられる期限です。
お弁当、お惣菜、生菓子、調理パン、肉・魚などの生鮮食品といった、品質の劣化が早い食品には消費期限が記載されています。
消費期限を過ぎると食品の安全性が保てないので、必ず期限内に食べるようにしてくださいね。
賞味期限と消費期限の食べられる期間はどのように決める?
各食品企業は、消費者庁「食品期限表示の設定のためのガイドライン」を踏まえ食品ごとに試験を行い、賞味期限・消費期限を設定することになっています。
賞味期限・消費期限は、各食品企業が消費者庁の「食品期限表示の設定のためのガイドライン」を踏まえ、以下のような手順で設定しています。
①検査を行う
賞味期限・消費期限を設定するために、原材料、保存方法、製造工程、包装材料などを考慮した以下のような検査が行われます。
・物性検査…かたさ、粘度、色、粒度、流動性などを調べる検査
・理化学検査…pH、酸価・過酸化物価(油脂の劣化を示す数値)などを測定する検査
・官能検査…見た目、食感、香り、味、風味など、人の五感を使って調べる検査
・微生物検査…真菌や大腸菌などの微生物の有無、増減などを調べる検査
②安全係数をかけて期限を算出する
上記の検査によって算出された期限に、商品が出荷から手元に届くまでの品質を考慮した、「安全係数」と呼ばれる1未満の係数をかけた期限が商品に記載されます。
例えば、検査で設定された賞味期限が10カ月で、安全係数が0.8の場合、実際に商品に記載される賞味期限は10カ月×0.8=8カ月となります。
このように、賞味期限が過ぎてしまっても、すぐに食べられなくなるわけではありません。
しかし、賞味期限が切れた食品はフードロス(まだ食べられるのに廃棄される食品)として廃棄されるものが多く、環境への大きな負荷として問題になっています。
一人ひとりが賞味期限と消費期限の違いを正しく理解し、食品を管理して計画的に消費すればフードロスの削減が期待できます。
フードロスや食材管理については、以下のコラムで詳しくご紹介していますので、ぜひご参考くださいね。
賞味期限と消費期限の表示の見方の注意点も確認
食品に記載されている賞味期限と消費期限は、「未開封」で「適切な保存をされた」状態での期限です。
賞味期限が長い缶詰やレトルトパックの製品であっても、開封後は早めに食べきる必要があります。
また、冷蔵庫で保存しなければならない製品を常温で保存していたら、賞味期限内であっても品質が保たれているとはいえません。
缶詰や調味料は常温保存、ハム・ソーセージや乳製品は冷蔵庫、アイスや冷凍食品は冷凍庫といったように、食品に記載されている指示を守るようにしてくださいね。
また、未開封時は常温保存が可能でも、開封後は冷蔵保存が必要な食品も多くあります。
どの食品でも、開封後は早めに食べ切れるように計画的に食品を購入しましょう。
賞味期限と消費期限の違いを知って、おいしく安全に食べきろう
賞味期限と消費期限は、言葉は似ていますが意味は異なります。
それぞれの言葉の意味を理解して、食品を無駄なく食べ切れるようにしましょう。
・賞味期限は「おいしく食べられる期限」、消費期限は「安全に食べられる期限」という意味があります。
・賞味期限と消費期限は各食品企業が消費者庁のガイドラインに沿って設定しています。賞味期限の多くは実際の期限より短く設定されていることが多いので、未開封で適切な状態で保存された食品であれば、すぐに廃棄する必要はありません。
・賞味期限と消費期限は、未開封で適切に保存した状態で品質が保たれる期限です。開封後は早めに食べ切る、冷蔵庫や冷凍庫で保管するなど、食品に記載された指示に従ってくださいね。